くすの木幼稚園 副園長 関 恵子
玄関ホールには、子供達が異年齢保育で作ったクリスマスツリーが出来上がりました。サンタクロースからの贈り物をワクワクして待つ時期がやってきますね…!
さて、今回は、タイムスリップして、10年前の園だよりに掲載したお話です。しばし、昔話にお付き合いください…。
三女が5年生に進級した今年の春、同じクラスに友達がいなかったようで、休み時間はいつも一人で本を読んでいる…と話していました。「新しい友達、早くできたらいいね」「一人で淋しくないと?」等々、一応(?)母親らしい心配もし、声もかけていました。でも、「大丈夫大丈夫、そのうち友達できるやろ」とか「友達おらんけん楽しくないっちゃんね~」とか、当の本人はあっけらかんとしたもの。それはきっと、どちらも本音で、だから実際は、学校がおもしろくないんじゃないかな~…と思ったものでしたが、幸い我が娘達にとって学校は行か『ねばならない』もの。休むこともなく2ヶ月程経った頃、「友達できたよ!」と笑顔で報告がありました。土曜日にも遊んだり夏には一緒にお祭りに行ったりと、親密度も少しずつ増していき、一人二人と友達も増え…。良かった良かった!と一安心はしたのですが。
案の定(?)、お約束のモメゴト。女の子って、これがメンドクサイ…って母親の私が言っちゃいけないんですかね笑。
我が家は、長女も一通りモメゴト経験者で、これはどちらかと言えばヤラレちゃった方。しかし!次女に至っては、モメゴトから発展した一悶着で、学校から何度もお電話をいただき、挙句はとうとうお呼び出しを受けました。もちろん、これは、ヤッちゃった方…!あぁもう…。で、三女は…。モメた後に「もう一緒に学校行かんことにした。一人で行く」と、あっさりしたもの。あらま。スルーですか。ま、アナタがそれでいいならいいんだけど。
…それぞれの家庭に、それぞれの考え方があると思いますので、私の考え方や対応に「おや?」と感じる方もたくさんいらっしゃると思いますが、私は、担任の先生に「娘が、(意地悪等を)した方でなければ連絡は必要ありません」と伝えています。次女の時のように、こちらに非がある時は、もちろん謝罪もしますし、反省もさせます。私自身の子育ても振り返ります。でも。何かをされたからと言って、その都度連絡をいただく必要はないと思っています。なぜなら、嫌なことがあった時に「イヤだ」「しないで」そう言うのは、その状況を打破するのは、当の本人だからです。その時、その場に居ない私には、どうしてあげることもできません。それに…。こちらに非の無い、一方的な意地悪や喧嘩なんて、そうそうないとも思っています。
だから、娘達には「その場にお母さんはいないから、自分で解決しなさい」と言ってきました。「いくらでも話は聞くし、悪いことをしていないならいくらでも味方をする。でも、その時に助けてはあげられない。自分のことは自分で守りなさい」と。モメてナンボ。人間関係のモメゴトは、経験すればする程、きっと人の気持ちが分かるようになる。きっと、自分の悪いところにも気付く。きっと、本当の友達ができる…!
その後、三女には他に仲の良い友達ができましたし、モメたお友達と仲直りもしていたようです。いろんな経験…大切です!
この時からちょうど10年。三女はすでに21歳。この時にできた友達とは今もとても仲の良い友達のようです。長女にしても、あんなにモメゴトを起こした(!)次女にしても、大人になった今も大切な友達がちゃんといるようです。…いろんな経験をすることは、やっぱり大切です。
幼児期の今だからこそ、「ごめんね!」の一言で解決できることがたくさんあります。大切なことは、介入し過ぎず…です。子供は小さなモメゴトに頑張って立ち向かいます。保護者の皆様も、頑張って堪えてみてください。きっと数年後、子供の成長という素敵な贈り物が届きますよ…!



