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子育て Vol.76 『私の主観~スマホについて~』

                        森の木幼稚園・くすの木学童塾  白水 奈々子 

 長い夏休みでしたね。お仕事を持つお父様お母様方、暑い中毎日お疲れ様です。また、休みの間ずっと我が子に向き合っていた方々も、本当にお疲れ様でした。幼稚園が始まり、日中少しホッとできる時間ができれば幸いです。

 夏休み、外出先で様々な親子の姿を見ました。乳児や2~3歳の手のかかる子供と一緒に飛行機に乗る親子。お父さんと子供だけでのちょっとぎこちないお出かけ。三世代と思われる大人数での旅行(夫婦どちらの両親なのだろうと、いつも気になります…)。
 私は子供が小さい頃、公共交通機関で遠出する勇気がありませんでした。夏休みといえば、庭で小さなビニールプールで水遊びか、近隣の市民プールに連れて行くか、涼しい図書館巡り…家族揃えば山や川に涼を求めて出かけるくらいでした。エイヤッと気合を入れて初めて飛行機に乗ったのは、長女が生まれて10年近く経ってからでした。
 いつも小さな子供を連れて飛行機や新幹線に乗っている親子を見ると尊敬します。すごいな~、勇気あるな~と。でも、大変そうですね。格闘しているお母さんにも出会いました。飛行機という逃げ場のない空間でほぼ動けないという、子供にとっては耐え難い時間です。機嫌も悪くなって当然です。それでもコンコンと言い聞かせるお母さん。本当に根気がいります。私ならブチギレてます。ワガママ言い出したり泣き出したりしたら、耐えられません。だから勇気がなかったのかもしれません。

 そんな中、空港である親子をみかけました。お父さんと4歳くらいの男の子。沢山の飛行機や空港で働く色々な人に興味津々で目を輝かせています。
「ねえねえ、お父さん…!」と、目につくもの全部をお父さんに報告しています。しかし、残念ながらお父さんの指は、スマホのゲーム真っ最中で目にも留まらぬ速さで動き続けています。一応話しかけられる度に生返事はしていましたが、子供の方は全く見てあげていませんでした。それに男の子は気づいているのか分かりません。いつものことだと思っているのかもしれません。でも、その光景は悲しすぎました。残念でした。せっかくの父子での旅なのに、子供との感動を共有することよりもスマホかぁ…。

 本当に罪なことは何なのでしょう。スマホ?お父さん?ゲーム?この時代?
親も子も、スマホやタブレットがなくては生活できなくなっています。実際、大阪万博でも現金は一切使えませんし、予約もすべてスマホでした。だから生活から切り離せないものではあります。…でも、いや、その使い方は違うでしょ!と、どうしても思ってしまうのです。

 ある調査によると週5日以上保護者が子供にスマホを利用させている割合は、1~6歳の幼児が17.8%。7~9歳が31.8%に上るそうです。でも、実際子供達と話していると、毎日のように使っている子ももっといるのではないかと感じます。
 子供が楽しんだり学んだり、知識が豊かになったりといったメリットはあると思いますが、目や健康に悪いといったデメリットもあります。また、それが長時間になると子供にとって最も大切な、生活リズムが崩れることに繋がります。何より一番悲しいことは、親子でのコミュニケーションが減ってしまうことです。
 そして、自分のスマホを子供に利用させる問題と同時に、子供と一緒にいる時の大人の使い方も、改めて考えるべきことなのではないかと思います。

 そういう私も、今の時代に子育てをしていたら、間違いなくスマホなどの便利な道具を使っていたと思います。幸か不幸か、それがなかったから使わなかったというだけで。
 子供と一緒に感動や発見をし、喜んだり驚いたりできる時間って本当に短いです。その貴重な時間を、どーでもいい内容(スミマセン、そればかりではないと思いますが、少なからずあるのではないかと…)のものにとらわれているのはもったいないです!
 また、大学生の一日のスマホ利用時間は6時間半にも及ぶそうです。実際我が家の大学生の娘も長い時間、どーでもいいモノを見て(母の予想ですが)過ごしています。そんな娘が親になる時にはどんな子育てをする時代になっているのか、恐ろしくなります…。

 子供にも親にとっても貴重で大切な『今』。目の前の大切なものを見失なわないようにしましょうね。

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