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子育て vol.30『家庭では教えられないこと』

森の木幼稚園・くすの木学童塾  白水 奈々子 

 息子が小学校2年生の冬、氷雨の降る春日公園にラグビースクールの体験に連れて行った日から、早13年。子どもとコーチの頭から湯気が上がっていた光景が衝撃的過ぎて、今でも鮮明に覚えています。その後の息子の人生は、ラグビーで作られているといっても過言ではありません。その体も、精神も。息子は生まれ変わったらラグビーはしないと言い切るし、何よりも好きなのはサッカー観戦。怪我の多い13年間である事実、そしてラグビーを選んで本当によかったのか…分かりませんが、間違いなく言えることがあります。それは、『家庭では教えられないこと』を教えてもらったということ。多くの大人に出会い、様々な経験をし(大半は辛いことであろう…)、時には厳しく、時には優しく家族以外の人に本気で向き合っていただいたことに、感謝しかありません。

 家庭の中で、子どもは守られています。好きな食べ物嫌いな食べ物、〇時になると眠くなる、どんな遊びが好き、機嫌が悪い時は○○をすれば治る…などなど、あたりまえですが親なら分かっていますよね。それを知った上で、生活をしていると思います。私も子どもが小さい頃は特にそうでした。

何時ごろ起きれば、スムーズに1日が始められる、朝はご飯よりパンの方がよく食べる、夕方はご飯より先にお風呂の方が機嫌が悪くならずにいい…とか。それが、家庭のあたりまえ、子ども中心で当然の生活を送っていました。

 でも、家庭の外では、そうもいかないことがたくさん出てきます。幼稚園という小さな社会では、集団で生活をするためのルールを少しずつ覚えていくところです。遊んでいい時間、先生の話を聞く時間、みんなで同じことをする時間、給食の時間…。もちろん、家の中のように、自分の思うようにはできませんよね。友達との関わりも、トラブルを通して覚えていくこともありますし、嫌いな食べ物も食べないといけないこともあります。まだまだ小さな社会ですが、今もうすでに、大きな社会への準備が始まっているのです。

 子ども達は、家庭の外である幼稚園で頑張っています!お母さんに甘えたくても一生懸命にガマンしていることだってあります。でもそれは間違いなく『成長』です。一歩進んで二歩下がる、なんていうことも時にはありますが、そんな成長の段階を見守り、背中を押してあげてください。手や口を出したくなるのをグッとこらえ、家庭の外で学ぼうとしていることを応援してあげてください。

 四六時中、姿を見ていられる赤ちゃんの頃。それ以降は、外に出る時間も目の届かなくなる時間も、どんどん増えていきます。いずれ、子どもは社会に出ていくのだから当然のことですよね。

幼稚園、小学校、中学校と、次々に新しい環境に足を踏み入れていく子ども達は、たくさんの人々に出会い、自分を形成していきます。家庭では、社会に出るまでのしつけや、人としての善悪を教えなければいけません。そして、成長すればするほど外の世界から教わることの方が多くなる気がします。私も我が子を通じて、それを痛感しています。今、外の世界である幼稚園で、私たち大人が教えるべきことを伝え、それに応えようと子ども達もしっかり頑張っていますので、信じて任せてくださいね!

社会人一年目の長女が勤務する幼稚園でも、森の木幼稚園と同じ日に運動会が開催されたそうです。一人暮らしの娘は、疲れているにもかかわらず、夕飯を作りたくないからと夜遅くに我が家に帰ってきました(甘えていますね…)。リレーに出て全力で走ったと言い、次の日は筋肉痛で死んだように眠る娘を見て、「頑張ってるんだな…」とコッソリ涙する私。いくつになっても、親って、子どもの頑張る姿を見ることが何よりも心打たれるものだなと、つくづく感じました。

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