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子育て vol.37『相談ができなかった私のコト』

くすの木幼稚園  副園長 関 恵子

 「子育ては本当に大変なこと。自分が決めたことを他人からとやかく言われたくないものなのよ」これは、東南アジア最大の子育て支援サイト『アジアン・ペアレント』を運営するロシュニ・マタニ・チョンさんの言葉です。この子育て支援サイトの話は一先ず横に置き、この記事を目にした時に私が感じたのは、「あ、そうそう。確かにそうだった」ということでした。社会に出て、保育施設や幼児教育の世界に身を置き、ずっと子どもと関わってきた私は、プライドばかりが大きくなり、自分の知識と経験だけで子育てをし、誰かに悩みを打ち明けたり、相談にのってもらったりするということが全くできませんでした。それは、本当は、自分に自信がないから。良かれと思ってやっていることを否定されるのが嫌だから…。本当は何もわかっていないのねと思われるのが嫌だから…。そんなところだったと思います。20年近く前の私は、思うように行かない子育てに一人でイライラし、でも、きっとみんな同じなんだからやるしかないと自分に言い聞かせ、悩んでいることや困っていることはひた隠しにし、「ちゃんと子育てしてます」そんな偉そうな顔をして日々を過ごしていました。

 そんな時…。当時、パピーハウスでベビーシッターと子育て相談員を兼ねていらっしゃった先生が、園だよりで子育ての悩みに乗ってくださっていて、奈々子先生に「何か相談したいことありませんか」とお声掛けいただきました。「…悩みなら、たくさんあります…」「それなら是非!」そんな会話を交わした記憶がありますが、でも、これまで誰にも言ったことないし、そもそも言う気もなかったし、でも、悩みがあるってもう言っちゃったし、というか、悩みとか簡単に人に言えないし…とかなんとか、とにかくウダウダ考えました笑。それでも、言ったからにはちゃんと相談しよう、ということで、当時一番悩んでいた次女の食事について相談してみました。…いただいた返答は、本当にありがたいもので、「やってみよう」「あれもしてみよう」「これでいいんだ」と、気持ちが前向きになり、灰色だった次女との食事の時間に、一筋の光をいただきました。同時に、園長先生から「先生、大変やったっちゃね。全然知らんかった」そう温かい言葉をかけていただき、相談することが自分へのマイナス評価のようになるわけではないのだと、そんなあたりまえのことがよくわかりました。

…相談することで、自分の無力さが露呈する。相談すること自体が、恥ずかしい。そんなしょうもないプライドは、代わりに手に入れたアドバイスの内容や心が軽くなった事実に比べたら、取るに足らない。そもそも、子育て3~4年の私では、それを『プライド』と言えるほどの実績もない笑。聞いてイイんだ。さらけ出してイイんだ。いろんな大切なことに気づけた、貴重な相談でした。

 …冒頭の、マタニさんの言葉の「とやかく言われたくない」は、子育てに限らず、誰しも、何でも、そうなのではないかと思います。先日、白水学園の新任の先生方と話をする機会がありましたが、もしかすると、彼女達もそうかもしれません。『自分なりに』良かれと思ってやっていることを否定されると…へこみますよね。やる気も失せます。できることなら、自分の力でやり遂げたい。…新任の先生に限らず、ですね。世の中の多くの人が、目の前のやるべきことと闘っています。我が子と。仕事と。勉強と。家族と。誰かと。何かと。…それは、きっと、それぞれに闘わなければならないコト。できることなら、自身の力を発揮し、自分の力で何とかしたい。してみせたい。その気概は絶対に必要ですが、でも、困っているなら、悩んでいるなら、誰かにその気持ちを吐露することは必要で、大切なことです。…それは、私が身をもって実感しました。

 個人懇談で、担任や私達に悩みを打ち明けてくださった保護者の方、これからも一緒に頑張りましょう。その後のお話もさせてくださいね。もし、なかなか悩みを口にできなかった保護者の方がいらっしゃいましたら、いつでもお声掛けください。もしかすると、何の解決にもならないかもしれません。それでも、白水学園とご縁をいただいた皆様の、少しでも心を軽くできるような相談員でありたいと、職員全員思っております…!

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