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子育て Vol.56『終わらない母の悩み』

森の木幼稚園・くすの木学童塾  白水 奈々子 

 5月にスタートした『パピーカフェ』。妊婦さん、0~3歳のお子様のいるお母さん、憩いの場としてくつろいでいただけていますでしょうか?
 この2ヶ月で沢山の嬉しい言葉もいただきました。特に0~1歳の赤ちゃんがいるお母さんからは、連れていける場所ができたと。そして、コロナ以降忘れかけていた『口コミ』や、『友達を連れて』ということが少しずつ復活してきたなぁと感じています。

 コロナは、今まで『普通』だったことをことごとく覆しました。『普通』に同じ歳の子供達で集まること。『普通』に一緒にご飯を食べること。そうやって『普通』にママ友を作ること…。
 私は、決して友達作りは得意ではありません。しかも第一子は極度の人見知りで、実家に預けることもままならず、どこかに連れ出しても私にべったり張り付いて離れない…笑。ママ同士で話し込もうとでもしたら間に入ってきたり泣き出したりで、ゆっくり話すこともできない。
 それでも、そんな状況だからこそ意地で外出し、同じ世代の子供達のいるところに繰り出してはママ友を作り、いろんな話を聞いて共感してもらい、一緒にご飯を食べたり、時には旅行に行ったりしていました。それが『普通』にできていました。そして、スマホがなくてもいつも繋がっていられた、そんな時代でした。
 これからは『普通』をたくさん増やしていきましょうね。子育てには、悩みがつきものです。それを聞いてもらうだけでも、共感してもらえるだけでも安心感があります。そんな場所になっていきたいと思っています。

 我が家も子供三人、女男女。もちろん同じように育てたつもりが全然違うように育ち、それぞれに沢山の悩み事にぶち当たり、解決できたこともあれば、よかったか分からないこともあります。今、まさに悩んでいることもあります。そんな経験をしてきて改めて思うのは、子供の年齢が上がれば上がるほど悩みも深いということ。幼稚園が嫌だと行き渋るのをなだめるより、小学校高学年や中学生になって、頑として学校に行かないと言う我が子にかける言葉の方が難しい。赤ちゃんの時、ギャーギャー泣かれる時は確かに辛かったけど、大人になって流す涙を見る方がもっと辛い…。小さい時には何とかなっていたことも、だんだん何とかならなくなってきます。
 とは言え、小さな子供がいて、大きな悩みを抱えている方も沢山いらっしゃいます。悩んでいるお母さんに年齢は関係ありませんね。

 子供がまだ小さければ小さいほど、親の考えで動かすことができます。子供に手を出し口を出し、依存心のカタマリにしようと思えばできるし、子供が自分でできることはさせていくと、自立も早くなります。でも、それも『つ』のつく九歳くらいまで。小学校高学年になる頃には、自分の考えを持ち、親の言うことは聞かなくなります。私も心当たりはあります…プチ家出をしてみたり嘘をついたり笑。親に言われることにことごとく反発したくなる。そのくらいになると、頭ごなしに言うだけでなく本人の意思にも耳を傾けてあげる時期になります。(そうエラそうに言っている私は我が子に全然できませんでしたが…)
 しかし、『つ』のつく年齢までは子供の主張を聞くばかりでなく、教えないといけないことの方が沢山あります。周りに迷惑や心配をかけないこと、人の痛みを感じられること、そして少々の事にはへこたれず頑張ること等々…。我が子に遠慮はいりません、負けてもダメです。悩みながらも、しっかり子供と向き合っていきましょう!

 我が子には『幸せ』になって欲しい。その為には、今、目の前の子供にどう接していけばいいのか考え続けるのが、私たち親の永遠のテーマなのではないでしょうか。親にとって子供はいくつになっても子供です。悩み事は明らかに形を変えていきますが、終わることはありません。少なくとも私は現在進行形。でも、そうやって悩みながらもみんな前に進んでいるのは同じですよね。

 今、悩みがある人もない人も一緒に過ごせる場所があって、人がいて、顔を見て話ができる。これからも、そんなひと時を分かち合っていけたらいいな、と思っています。

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